東京の地価状況
平成21年地価調査に基づく東京圏の地価状況
■概況
住宅地は平成17年以来4年ぶりに、都内商業地は平成16年以来5年ぶりに、ともに上昇から下落に転じた。
東京圏の全域でほぼ全地点が下落となった。都心部では、景気の悪化、投資・融資環境の変化、オフィス空室率の上昇、賃料の下落等不動産市況の悪化を背景に需給の調整が行われ、ブランド力のある地域、高級住宅地域、高度に商業・業務機能が集積した地域を含め、上昇から下落に転じる地点が増加した。
東京圏縁辺部で相対的に利便性、収益性が低い地域は、引き続き下落となった。
■住宅地
平均で△6.5%と前回の1.6%上昇から下落に転じ、ほぼ全ての地点で下落となった。
東京都は平成17年以来4年ぶりに、埼玉県、千葉県及び神奈川県は、平成18年以来3年ぶりに平均で下落となった。
東京都区部は、平均で△10.6%と平成16年以来5年ぶりに下落となり、なかでもここ数年高い上昇を示してきた区部都心部及び区部南西部は、景気の悪化等により不動産需要の減退が顕著となったことから、2桁の下落となった。
東京都港区では、平成12年以来9年ぶりに平均で下落となり、渋谷区では、平成13年以来8年ぶりに平均区部都心部の地価公示との共通地点の半期毎の地価動向を見ると、下落基調が後半鈍化した地点が比較的多く見られた。
区部都心部の地価公示との共通地点の半期毎の地価動向を見ると、下落基調が後半鈍化した地点が比較的多く見られた。
多摩地域は平均で下落を示し、調布市、国分寺市等では、2桁の下落となった。なお、稲城市では、区画整理事業の進展により横ばい地点が見られた。
埼玉県は、平均で△5.4%と下落に転じた。不動産需要の減退が顕著となったことから県南地域の下落が大きく、県北、県西部は引き続き下落傾向となった。
千葉県は、平均で△4.5%と下落に転じた。東京都区部都心への接近性から住宅需要等を背景に従来高い上昇を示した市川市、浦安市等は、2年連続で下落となった。
神奈川県は、平均で△5.4%と下落に転じた。東京都区部都心への接近性を持つ横浜市北部地域及び川崎市では、住環境が良好な地域の総額の大きい住宅地を中心に需要が減退し下落となった。
政令指定都市のさいたま市、千葉市、横浜市及び川崎市は、平成17年以来4年ぶりに平均で下落となった。
圏域縁辺部では、相対的に交通利便性の低い地域や人口減少により宅地需要が低迷している地域で下落幅が拡大した。
■商業地
平均で△8.9%と前回の4.0%上昇から下落に転じ、全ての地点で下落となった。
東京都は平成16年以来5年ぶりに、千葉県及び神奈川県は平成17年以来4年ぶりに、埼玉県は平成18年以来3年ぶりに平均で下落となった。
東京都区部は、平均で△12.0%と前回の5.0%上昇から下落に転じた。ここ数年上昇が顕著であった港区において、全地点が2桁の下落となったが、なかでも業務高度商業地域で30%近い下落の地点が見られた。また、中央区ではブランド力の高い地域においても海外高級店の計画の撤回等が見られ、20%程度下落した地点が見られた。
地価公示との共通地点の半年毎の地価動向を見ると、区部都心部の高度商業地の一部で後半に下落幅が拡大した地点が見られたが、後半鈍化した地点が過半を占めた。
埼玉県は、平均で△6.7%と下落に転じた。さいたま市、所沢市では、オフィス需要の減退や駅前マンション開発の凍結の影響もあり2桁の下落となった。
千葉県は、平均で△5.2%と下落に転じた。東京都区部都心への接近性の良い浦安市等では投資・融資環境の変化、空室率の上昇、賃料の下落を背景に下落となった。
神奈川県は、平均で△6.6%と下落に転じた。横浜市及び川崎市の中心部及び新横浜駅周辺は、オフィスビルの空室率の上昇など収益環境の低下から下落となった。
政令指定都市のさいたま市、千葉市、横浜市及び川崎市は、平成17年以来4年ぶりに平均で下落となった。
圏域縁辺部では、交通利便性の低い地域や商店街等の集客力が相対的に減退している地域で下落幅が拡大した。
平成21年地価公示に基づく東京圏の地価状況
■概況
三大都市圏平均で見ると、住宅地は△3.5%と平成18年以来3年ぶりの下落、商業地は△5.4%と平成17年以来4年ぶりの下落となった。
前回は一部のブランド力の高い地域や高級住宅地、高度に商業機能が集積した地区において高い上昇が見られ、これらに押上げられて平均で上昇となったが、今回は、顕著な下落となった。
半期ごとの地価動向を見ると、ほぼ全ての地点で昨年の後半、上昇から下落に転じ又は下落幅が拡大した
■住宅地
東京圏では、平均で△4.4%と前回5.5%の上昇から下落に転じ、ほぼ全ての地点で下落となった。
東京都では、平成17年以来4年ぶりに、埼玉県、千葉県及び神奈川県は、平成18年以来3年ぶりに平均で下落となった。
東京都区部では、平均で△8.3%と前回10.4%の上昇から下落となり、中でも区部南西部では、平均で△10.1%と前回10.6%の上昇から一転して二桁の下落となった。
東京都港区では、平成12年以来9年ぶりに平均で下落となり、渋谷区では、平成13年以来8年ぶりに平均で下落となった。渋谷区及び港区では、優良住宅地としてマンション需要、収益性期待の不動産投資等を背景にこれまで高い上昇を示した地点が多かったが、景気の悪化、マンション販売の不振、投資・融資等の資金調達環境の悪化等により需要が減退したことにより、全ての地点で下落となった。特に、面積が大きく総額が高額となる地点では、比較的大きな下落が見られる傾向にあった。
都下郊外部では、駅周辺地域を中心に、武蔵野市及び三鷹市で比較的大きな下落となった。
千葉県浦安市及び川崎市中原区では、周辺市区と比較して大きな下落となったが、いずれも前回、前々回と旺盛なマンション需要や住宅開発需要等を背景に高い上昇を示した地域であった。
圏域縁辺部では、交通利便性の劣る地域や相対的に宅地需要が低迷している地域で下落幅が拡大した。
■商業地
東京圏では、平均で△6.1%と前回12.2%の高い上昇から下落に転じ、ほぼ全ての地点において下落となった。
東京都では、平成17年以来4年ぶりに、埼玉県、千葉県及び神奈川県では、平成18年以来3年ぶりに平均で下落となった。
東京都区部では、平均で△8.1%と前回17.3%の高い上昇から下落に転じた。また、平均で大きな下落となった港区では、前回は収益性期待の不動産投資、オフィス・店舗併用マンションの需要等に支えられ、20%超の高い上昇を示した地点が多かったが、今回は景気の悪化、投資・融資等の資金調達環境の悪化、オフィス需要の減退等によりほぼ全ての地点で二桁の下落となった。
一方で、東京都区部でも都心部の地価水準の高い高度商業地は、比較的下落幅が小さく堅調さを示した。
都下の郊外部では、三鷹市、武蔵野市等で駅周辺地域を中心に、比較的大きな下落となった。
さいたま市大宮区、千葉県市川市、浦安市、横浜市青葉区、川崎市川崎区、幸区、中原区、高津区等では、駅周辺の再開発事業済地域周辺等繁華性、収益性が高まった地域や、沿線駅の背後人口の比較的多い地域でも景気の悪化等から下落に転じた。
圏域縁辺部では、交通利便性の劣る地域や既存商業地の集客力の相対的減退等が進んでいる地域で下落幅が拡大した。
平成20年地価調査に基づく東京圏の地価状況
■概況
都心部では、ブランド力の高い地域や高級住宅地、高度に商業・業務機能が集積した地区において、10%を超える上昇を示す地点があったが、前回に比べ上昇基調が鈍化した。特に半期ごとの地価動向を見ると、今年に入って上昇率が低下した地点や下落地点が大半となった。
各圏域のほぼ全域で上昇の鈍化傾向が見られ、半数以上の地点が上昇地点となったものの上昇地点が減少した。横ばい・下落地点は前回より増加した。圏域縁辺部の相対的に利便性・収益性が劣る地域では、引き続き下落となった。
■住宅地
東京圏では、平均で1.6%上昇したが、上昇幅は大幅に縮小した。
東京都区部は、不動産市況の悪化の影響を受け、全ての区において平均で上昇幅の大幅縮小又は下落となった。番町等の高級住宅地を有する千代田区では平均で7.7%と比較的高い上昇率を維持したが、前年まで平均で20%前後の高い上昇率を示した渋谷区、品川区、港区及び目黒区では下落に転じた。これは、ここ数年大きく上昇した価格水準ではもはや取引が成約に至らないなど需要の減退が鮮明になってきたためである。この傾向は今年に入り特に顕著である。半期ごとの地価動向をみると今年に入って、ほぼ全ての地点で横ばい又は下落を示した。
都下郊外部でも、全市町の平均で上昇幅の縮小又は下落を示した。なかでも、前回高い上昇率を示した中央線沿線の武蔵野市、三鷹市等の平均での上昇幅の縮小は大きく、国立市では平均で下落に転じた。また、西武拝島線沿線の東大和市及び武蔵村山市で住宅需要が減退し平均で下落に転じた。
■商業地
東京圏では、平均で4.0%上昇したが、上昇幅は大幅に縮小した。
東京都区部は、住宅地と同様に、全ての区において平均で上昇幅の大幅縮小又は下落となった。ブランド力の極めて高い銀座を有する中央区、副都心線開通効果の高い新宿区では、平均で10%前後の上昇率を維持し、20%前後の比較的高い上昇率を示す地点も見られた。一方で、前回30%を超える高い上昇率を示す地点があった港区及び渋谷区等では、街路条件、画地規模等の面で投資対象として劣る条件下にある土地で下落傾向が見られるなど、上昇幅が大幅に縮小し、渋谷区では平均で下落に転じた。これらの地点では、今年に入って下落傾向が顕著となり、地価動向の個別化、選別化の傾向が見られる。これは、これまでの取引価格等の上昇、最近の景気減速のほか、これらの地域・地点の高い地価上昇を支えてきた投資ファンド等の市場参加者が、投資環境の変化の影響を受けたことが要因と考えられる。半年ごとの地価動向をみると、今年に入って上昇幅縮小を示す地域と横ばい・下落を示す地域が見られる一方、上昇幅拡大を示す地域は見られなかった。
都下の郊外部でも、全市町で上昇率の鈍化又は下落となった。その中では、地域の中心として集積の高い商業地を有する立川市、八王子市等は5%を超える上昇率を維持した。
平成20年地価公示に基づく東京圏の地価状況
■概況
都心部では、ブランド力の高い地域や優良住宅地、高度に商業業務機能が集積した地区において、年間30%を超える高い上昇を示す地点が見られた。
景気回復が続く中、マンション・オフィス需要、不動産投資等を背景として、各圏域都心部の上昇傾向が継続し、周辺地域へ広がりを見せたものの、昨年後半、上昇基調の鈍化が見られた。
■住宅地
東京圏では、平均で5.5%上昇し、2年連続して上昇となった。
東京都区部は、都心回帰の動きやマンション需要、不動産投資等を背景として10%を超える上昇となったが、都区部及び都心部のそれぞれにおいて前回の上昇率を下回った。また25%を超える高い上昇率を示す地点は、港区及び渋谷区の3地点に縮小した。
都下郊外部では、都心と結ぶ鉄道沿線の駅周辺地域を中心に、武蔵野市、立川市、府中市等において、また、川崎市、横浜市、千葉市、さいたま市等においてそれぞれ上昇幅が拡大したが、これは駅周辺の利便性を背景とした住環境の優れた地域でのマンション需要の増大、住宅需要の回復等により上昇地点が増加したためである。
圏域縁辺部においては、住宅需要の回復等により上昇地点が大幅に増加したが、一部の地域では下落幅は縮小したものの依然として下落が続いている。これは、通勤・通学の利便性の劣る地域や相対的に宅地供給の過大や需要の低迷が続いている地域である。
■商業地
東京圏では、平均で12.2%上昇し、3年連続して上昇となった。
港区、渋谷区、新宿区、豊島区等の高度商業地においては、30%を超える高い上昇地点が見られたが、これは景気回復が続く中、オフィス需要、不動産投資、都市再開発、地下鉄副都心線の開業期待等を背景とした賃料の上昇による収益性の向上や商業集積による繁華性の向上等が要因となったものである。しかしながら、半期ごとの地価動向を見ると、昨年後半以降、上昇率が鈍化した地点が大半となった。
都下の郊外部では、立川市、武蔵野市、府中市等においてそれぞれ上昇幅が拡大したが、これは都心と結ぶ鉄道沿線の拠点都市として広域的な後背地を商圏に有し、駅を中心とした商業施設整備・拡充等により繁華性、収益性等が向上したためである。
横浜市、川崎市及び川口市においてそれぞれ上昇幅が拡大したが、これは駅周辺の再開発事業等で繁華性、収益性等が向上したためである。
浦安市、市川市及び千葉市では3年連続して平均で上昇となり、さいたま市等でも平均で上昇となったが、これはマンション需要やマンション建設による集客力期待等を背景としたものである。
また、地域の商圏の中心となるその他の中核都市では、それぞれ上昇幅が拡大し、さらに沿線駅の背後人口の比較的多い市部で上昇となった。
圏域縁辺部では、駅周辺の地域ではマンション需要等も見られ、人口増加による集客力期待等を背景に大幅に上昇地点が増加しているが、一部の地域では下落幅は縮小したものの、依然として下落が続いている。これは郊外型大規模商業施設の進出等の影響により既存商業地の集客力の減退等が進んでいるためである。
平成19年東京都地価調査に基づく東京圏の地価状況
■概況
景気回復が続く中、旺盛なマンション・オフィス需要、企業収益の改善を背景として、各圏域都心の上昇傾向が継続するとともに、周辺地域へ広がった。
都心部では、ブランド力の高い地域や高級住宅地、高度に商業・業務機能が集積した地区において、30%を超える地点があったが、半期ごとの地価動向を見ると、今年に入って上昇率が低下した地点も見られた。
■住宅地
東京圏では、平均で4.8%上昇し、前回の上昇率を上回る上昇を見せた。
東京都区部は、都心回帰の動きや旺盛なマンション需要、不動産投資の拡大等を背景として前回の上昇率を上回る上昇が見られた。文京区は平均で24.6%と特別区の中で最も高い上昇率を示したが、これは優良な居住・教育環境等を背景とした底堅いブランド力から、需要が増大したことによるものである。また、港区、渋谷区では、25%を超える高い上昇率を示す地点も見られたが、一部には前回の上昇率を下回る地点もみられ、港区の平均上昇率が前回とほぼ同じであったほか、半期ごとの地価動向を見ると、今年に入って上昇率が低下した地点も多く見られた。
東京都心8区の地価水準を過去の地価水準と比較すると、おおむね昭和59年頃の水準である。
都下郊外部では、都心と結ぶ鉄道沿線の駅周辺地域を中心に、武蔵野市、立川市、調布市等において、また、川崎市、横浜市、千葉市、さいたま市等においても、前回の上昇率を上回る上昇となったが、これは駅周辺の利便性を背景とした住環境の優れた地域でのマンション需要の増大等により上昇地点が増加したためである。
このように、東京都区部都心部の上昇傾向が周辺都区部及び郊外部に広がったが、広がり方は一様ではなく、利便性や住環境により地価水準や上昇率は異なる。
圏域縁辺部においては、下落幅は縮小したものの依然として下落が続いているが、これは、都心への通勤・通学の利便性の劣る地域や宅地需要が相対的に弱い地域である。
■商業地
東京圏では、平均で12.1%上昇し、前回の上昇率を上回る上昇を見せた。
渋谷区、港区等の高度商業地においては、30%を超える高い上昇率を示す地点が見られたが、これは景気回復が続く中、オフィス需給の逼迫や不動産投資の拡大、都市再生等を背景とした賃料の上昇による収益性の向上や商業集積による利便性の向上等が要因となったものである。しかしながら、半期ごとの地価動向を見ると、今年に入って上昇率が低下した地点も多く見られた。
東京都心8区の地価水準を過去の地価水準と比較すると、昭和54年頃の水準である。
都下郊外部では、立川市、武蔵野市、東村山市等が2年連続して平均で上昇となったが、これは都心と結ぶ鉄道沿線の拠点都市を中心に繁華性、収益性等が向上したためである。
川崎市、横浜市、川口市が2年連続して平均で上昇となったが、これは駅周辺の再開発事業等で繁華性、収益性等が向上したためである。
浦安市及び市川市、千葉市、さいたま市等では2年連続して平均で上昇となったが、これはマンション需要やマンション建設による集客力期待等を背景としたものである。また、地域の商圏の中心となるその他の中核都市及び都心とこれらを結ぶ地域でも、平均で上昇となった。
守谷市で10%を超える地点が見られたが、これはつくばエクスプレス開業後の路線商業地域の集客力の高まりによるものである。
圏域縁辺部では、下落幅は縮小したものの依然として下落が続いているが、これは大規模商業施設の郊外出店等の影響により既存商業地の集客力の相対的減退等が進んでいるためである。
平成19年地価公示に基づく東京圏の地価状況
■概況
三大都市圏では、平均で住宅地2.8%、商業地8.9%上昇し、住宅地は平成3年以来16年ぶりの上昇、商業地は2年連続して上昇となった(地価変動率の中央値は、住宅地1.9%、商業地6.5%であった。)。
景気回復が続く中、マンション・オフィス需要の増大や不動産投資の拡大を背景として、各圏域の中心都市を中心に上昇傾向が現れ、特に、ブランド力の高い地域や高級住宅地、高度に商業業務機能が集積した地区においては、局所的に30%、40%を超える地点が現れたが、それらの圏域内全地点数に占める割合は、住宅地にあっては0.2%程度、商業地にあっては3%程度であり、極めて限定された地域である。
都心部に近接した地域及び都心部への接近性・交通利便性や収益性の高い地域においては、上昇地点が見られたが、それ以外の相対的に利便性・収益性が劣る地域では、下落となった。
■住宅地
東京圏では、平均で3.6%上昇し、平成3年以来16年ぶりに上昇となった(地価変動率の中央値は2.3%であった。)。
東京都区部は、都心回帰の動きや旺盛なマンション需要、不動産投資の拡大等を背景として上昇傾向が見られた。特に、港区、渋谷区では、局所的に30%、40%を超える高い上昇率を示す地点が見られたが、これはブランド力や利便性が特に高い高級住宅地であるとともに、商業地域背後の用途の多様性を備えた希少性によるものである。なお、このような地点は、圏域内全地点数の0.5%程度と極めて限定的なものである。
東京都区部都心部の地価水準を過去の地価水準と比較すると、おおむね昭和59年頃の水準である。
また、足立区、守谷市で30%を超える上昇地点が見られたが、これはつくばエクスプレスの開業等の鉄道新線の影響によるものである。
都下郊外部においては、都心と結ぶ鉄道沿線の駅周辺地域を中心に、三鷹市、武蔵野市、立川市等において、また、川崎市、横浜市、千葉市、さいたま市等においても、平均で上昇となったが、これは駅周辺の利便性を背景とした住環境の優れた地域でのマンション需要の増大等により上昇地点が増加したためである。
圏域縁辺部においては、下落幅は縮小したものの依然として下落が続いているが、これは、通勤・通学の利便性の劣る地域や相対的に宅地需要の低迷が続いている地域である。
■商業地
東京圏では、平均で9.4%上昇し、2年連続して上昇となった(地価変動率の中央値は8.0%であった。)。
渋谷区、港区等の高度商業地においては、局所的に30%、40%を超える高い上昇地点が見られたが、これは景気回復が続く中、企業のオフィス需要の増大や不動産投資の拡大等を背景として、利便性・収益性が向上したためである。なお、このような地点は、圏域内全地点数の2%程度と限定的なものである。
東京都区部都心部の地価水準を過去の地価水準と比較すると、昭和55年頃の水準である。
都下の郊外部では、立川市、調布市、武蔵野市等が平均で上昇となったが、これは都心と結ぶ鉄道沿線の拠点都市を中心に繁華性、収益性等が向上したためである。
横浜市、川崎市及び川口市が平均で上昇となったが、これは駅周辺の再開発事業等で繁華性、収益性等が向上したからである。
都心に近い浦安市及び市川市、千葉市では2年連続して平均で上昇となり、さいたま市等でも平均で上昇となったが、これはマンション需要やマンション建設による集客力期待等を背景としたものである。また、地域の商圏の中心となるその他の中核都市及び都心とこれらを結ぶ地域では、平均で上昇となった。
守谷市で20%を超える地点が見られ、2年連続して平均で上昇となったほか、つくばみらい市が平均で上昇となったが、これらは、つくばエクスプレス開業の影響である。
圏域縁辺部では、下落幅は縮小したものの依然として下落が続いているが、これは郊外型大規模商業施設の進出等の影響により既存商業地の集客力の減退等が進んでいるためである。
平成18年東京都地価調査に基づく東京圏の地価状況
■概況
東京都区部、大阪市、京都市及び名古屋市といった各圏域の中心都市の都心部では上昇傾向を強め、特に、マンション需要の旺盛な地域や住環境に優れている高級住宅地においては、高い上昇率を示す地点も見られた。
地価が上昇に転じた地域は、都心部に近接した地域及び都心部からの交通利便性の高い地域を中心に広がりをみせているが、それ以外の相対的に利便性が劣る地域では、依然として下落している地点が多い 。
■住宅地
東京圏では、平成2年以来16年ぶりに平均で上昇となった。
東京都区部は、すべての地点で上昇し、2年連続して平均で上昇となった。
利便性・収益性が高い港区、渋谷区の高級住宅地としてのブランド力のある地域等では20%を超える高い上昇率を示す地点が見られるが、港区の地価水準を過去の地価水準と比較すると、おおむね昭和53年頃の水準である。
また、つくばエクスプレスの開業の影響により、足立区、守谷市で20%を超える上昇地点が見られた。
郊外部では、都下の圏域内の大半の市町並びに川崎市、横浜市、千葉市、柏市、さいたま市、川越市及び都心とこれらを結ぶ鉄道沿線のほぼすべての地域では、平均で上昇となった。
これらの地域以外では依然として下落している地点が多く、圏域全体では、4割以上の地点が下落している。
■商業地
東京圏では、平成2年以来16年ぶりに平均で上昇となった。
東京都区部では、すべての地点で上昇し、2年連続して平均で上昇となった。
利便性・収益性が高く、企業立地の需要が大きい港区、中央区、渋谷区の高度商業地及び足立区で上昇率20%を超える地点が見られるが、港区の地価水準を過去の地価水準と比較すると、昭和53年頃の水準である。
東京都の郊外部では、武蔵野市、立川市等地域の商圏の中心都市を中心に、圏域内で地点のあるすべての市町が平均で上昇又は横ばいとなった。
横浜市、さいたま市、千葉市、柏市等地域の商圏の中心となる中核都市及び都心とこれらを結ぶ地域では、平均で上昇となった。
つくばエクスプレスの開業の影響により、守谷市で上昇地点が現れた。
これらの地域以外では依然として下落している地点が多く、圏域全体では、2割以上の地点が下落している。
平成18年地価公示に基づく東京圏の地価状況
■概況
東京圏は、ほぼすべての地点が上昇又は横ばいとなった。特にマンション需要の旺盛な地域や住環境の優れている伝統的な高級住宅地においては、高い上昇率が見られるが、それ以外の大半の地域はわずかな上昇又は横ばいとなった。郊外においては、都心部に地域、交通利便性の高い地域で上昇地点が現れ、それ以外の相対的に利便性が劣る地域では、依然として下落している地点が多い。
■住宅地
4年連続で下落幅が縮小し、平均でほぼ横ばいとなった。
東京都は平成3年以来15年ぶりに平均で上昇となった。
東京都区部も平成3年以来15年ぶりに上昇となった。特に、港区、渋谷区等では、平均で高い上昇率となった。
東京都区部のほぼすべての地点が上昇又は横ばいとなった。特に、都心部のマンション需要の旺盛な地域や住環境に優れている伝統的高級住宅地においては、2割を超える上昇地点も見られた。港区の地価水準を過去の地価水準と比較すると、昭和54年頃の水準である。
郊外部では、都心部に近接した地域及び都心部からの交通利便性の高い地域で、武蔵野市、浦安市及び千葉市美浜区に加え、さいたま市大宮区・浦和区、市川市、川崎市中原区・幸区、横浜市青葉区・都筑区等が平均で上昇となり、国立市、船橋市等においても上昇地点が現れた。
鉄道新線の影響により、守谷市が平均で高い上昇率となり、八潮市等でも平均で上昇となった。
これらの地点以外では依然として下落している地点が多く、圏域全体では、なお6割以上の地点が下落している。
■商業地
平成3年以来15年ぶりに平均で上昇となった。
東京都区部も平成3年以来15年ぶりに上昇となった。特に、港区、渋谷区等では、平均で高い上昇率となった。
東京都区部のほぼすべての地点が上昇又は横ばいとなった。また、高度商業業務機能が集積し繁華性の高い都市部の地区においては、3割を超える上昇地点も見られた。港区の地価水準を過去の地価水準と比較すると、昭和53年頃の水準である。
東京都の郊外部では、武蔵野市、立川市等地域の中心都市が平均で上昇となった。
横浜市、さいたま市大宮区、千葉市中央区、柏市等の地域の商圏の中心となる中核都市では、中心商業地で上昇・横ばい地点が増加した。
鉄道新線の影響により、守谷市において上昇地点が現れた。
これらの地域以外では依然として下落している地点が多く、圏域全体では、なおほぼ4割の地点が下落している。
平成17年東京都地価調査に基づく東京圏の地価状況
■概況
東京都区部では、平成2年以来15年ぶりに全体で上昇となっている。多摩地域、埼玉県、千葉県、川崎市及び横浜市の東京都区部に近接する地域でも上昇や横ばいの地点が増加するなど、東京圏では下げ止まりの傾向が広がりを見せている。
この背景として、収益型不動産に対する投資の活発化や需要側の値頃感による都心回帰指向から、利便性や環境の優れた地域における店舗や事務所、マンション等の需要が増加したことなどによる。
■住宅地
すべての地域で下落幅が縮小した。
東京区部は、平成2年以来15年ぶりに全体で上昇となった。
東京区部に隣接する地域では、武蔵野市、三鷹市、調布市、さいたま市大宮区・浦和区、浦安市、市川市、千葉市美浜区、川崎市中原区及び横浜市青葉区が上昇地点の増加等により全体で上昇となったのをはじめとして、国立市、船橋市等に上昇や横ばいの地点も現れた。
鉄道新線の影響により、守谷市が全体で上昇になり、八潮市、流山市等においても上昇地点が現れた。
■商業地
すべての地域で下落幅が縮小した。
東京都区部、東京都とも平成2年以来15年ぶりに全体で上昇となった。
都心部の銀座、丸の内等では高い上昇率を示す地点が見られる。
都心部以外の東京でも、二子玉川駅、立川駅の周辺等では上昇地点が見られる。
横浜市では、鉄道整備等の効果で集客力が向上した中心部で上昇に転じた地点がある。
千葉県では、柏駅周辺で上昇地点が増加した。
鉄道新線の影響により、流山市等において上昇や横ばいに転じた地点が現れた。
平成17年地価公示に基づく東京圏の地価状況
■概況
東京圏では、東京区部で上昇、横ばい及びほぼ横ばいの地点が大半を占め、多摩地域、埼玉県、千葉県及び川崎市・横浜市の一部などのより広い範囲で上昇や横ばいの地点が見られた。中でも、都心5区、浦安市、武蔵野市等では平均で上昇となった。
■住宅地
3年連続で下落率が縮小した。
港区、渋谷区に加え、千代田、中央、文京、台東の各区でも全地点が上昇又は横ばいとなった。また、目黒、大田、杉並の各区が平均で横ばい、その他の大半の区も平均で横ばいとなり、東京都区部全域の平均でほぼ横ばいとなった。
武蔵野市、浦安市、千葉市美浜区が平均で上昇となったほか、市川市では上昇及び横ばいの地点が大半を占めた。また、川崎市、横浜市、三鷹市、国立市、朝霞市、さいたま市、松戸市、船橋市等では鉄道沿線の利便性や住環境の優れた地域を中心に、横ばいの地点が増加し、上昇地点が現れた。
整備中の鉄道新線による利便性向上への期待から、足立区、八潮市・三郷市、流山市・柏市、守谷市の駅予定地周辺を中心に、上昇や横ばいの地点が現れた。
■商業地
6年連続で下落率が縮小した。
港区、渋谷区では全地点が上昇または横ばいとなり、平均で千代田、中央、港、渋谷、世田谷の各区は上昇、杉並区は横ばい、都心5区は14年ぶりに上昇に転じた。特に、都市再生の取り組みが進む丸ノ内、海外ブランド店舗等の立地で一層の商業集積が進む銀座、表参道では、期待される収益の高さを反映して比較的高い上昇率を示す地点が見られた。
武蔵野市、立川市で上昇地点が現れ、三鷹市、市川市、川口市等で横ばいの地点が現れた。特に武蔵野市は平均で上昇となった。
横浜市では、鉄道設備等による集客力の向上から、上昇や横ばいの地点が現れた。
集客力が高く、大規模商業施設の集積が続く柏市で、上昇や横ばいの地点が増加した。
平成16年東京都地価調査に基づく東京圏の地価状況
■概況
東京都区部では、上昇や横ばいの地点が増加し、ほぼ横ばいの地点が広がると共に、そこに近接する多摩地域、埼玉県・千葉県の東京近接地域、川崎市・横浜市でも上昇や横ばいの地点が現れ、あるいは増加するなど、東京圏では下げ止まりの傾向が広がりを見せ始めている。
■住宅地
すべての地域で下落幅が縮小した。
東京区部では5年連続して下落幅が縮小し、特に東京都区部都心部は上昇となり、千代田区は全地点が上昇し、 中央、港、文京、台東及び渋谷の各区では全地点が上昇又は横ばいとなっている。
区部南西部でも、上昇や横ばい、ほぼ横ばいの地点が広がり、全体ではほぼ横ばいとなった。
東京都区部に隣接する地域では、浦安市が上昇地点の増加等により全体で上昇したのをはじめ、区部に近接する地点には上昇や横ばいの地点が現れた。
一方、郊外部の遠隔地に置いて、交通利便性が劣る地点で依然として大きく下落したところがある。
■商業地
ほぼすべての地域で下落幅が縮小した。
東京都区部では、港区及び渋谷区が上昇に転じ、外のすべての区で下落幅が縮小し、全体で5年連続して下落幅の縮小となった。
区部都心部で上昇や横ばいの地点が増加した。その中でも、銀座、丸の内等で高い上昇率を示す地点が見られた。
区部南西部・区部北東部・多摩地域の一部でも横ばい、ほぼ横ばいの地点が広がり、二子玉川駅等集客力の高まっている駅周辺等では上昇に転じた地点も見られる。
平成16年地価公示に基づく東京圏の地価状況
■概況
東京都区部都心部では、上昇や横ばいの地点が増加し、区部南西部や区部北東部・多摩地区の一部に横ばいやほぼ横ばいの地点が広がってきた。
千葉県の東京近接地域にも上昇地点が現れるなど、これらの地域にも下げ止まりの傾向が強まっている。
■住宅地
すべての地域で下落幅が縮小したが、東京都区部では5年連続して下落幅が縮小した。 特に区部都心部ではほぼ横ばいとなり、区部南西部でもほぼ横ばいに近づいている。
その中で、港区及び渋谷区では全地点が上昇又は横ばいとなっており、区全体として港区は再び上昇に転じ、渋谷区は2年連続の上昇となった。また、千代田区も上昇に転じた。
さらに、東京近接の浦安市及び市川市に上昇の地点が現れ、多摩地域の武蔵野市及び 三鷹市等に横ばい又はほぼ横ばいの地点が広がった。
郊外の遠隔地においては、交通利便性が劣る地点で依然として大きく下落する一方、比較的利便性が高い地域ではわずかな下落となった地点も見られた。
■商業地
すべての地域で下落幅が縮小し、東京都区部では5年連続して下落幅が縮小した。
渋谷区では2年連続の上昇となり、大田区、世田谷区及び江東区は、ほぼ横ばいとなった。
区部都心部では上昇や横ばいの地点が増加し、区部南西部や区部北東部の一部、多摩地域の武蔵野市で横ばいやほぼ横ばいの地点が広がった。
特に、区部都心部のうちで、高度商業地域、海外ブランド店舗等の立地が進んだ地区、都市再生の取り組みや交通基盤整備が行われている地区においては、引き続き上昇又は横ばいの地点が多く見られた。
都心部以外でも、二子玉川駅・柏駅の周辺で上昇に転じた地点が見られた。
平成15年地価公示に基づく東京圏の地価状況
■概況
住宅地は、区部都心部及び区部南西部ではわずかな下落、区部北東部及び多摩地区では年間1割未満の下落となった。
商業地では、区部南西部ではわずかな下落、それ以外の地域では年間1割未満の下落となった。
■住宅地
東京都区部では4年連続して下落幅が縮小し、特に区部都心部ではほぼ横ばいに近づいており、区部南西部でも横ばいに近づく傾向にある。
その中で、渋谷区及び港区では全地点が上昇または横ばいとなっており、渋谷区は前回の横ばいから15年ぶりに上昇に転じ、港区は2年連続の上昇に引き続き横ばいとなった。
また、千代田区では上昇に転じた地点が、文京区では横ばいに転じた地点が現れた。大田区では、上昇又は横ばいの地点が大きく増加した。
さらに、多摩地区、埼玉県・千葉県の東京近接地域でも横ばいに転じた地点が多く現れた。
■商業地
区部都心部では引き続き上昇又は横ばいの地点が多く見られ、1割近い上昇率となる地点も現れた。 また、渋谷区では横ばいが定着してきている。区部南西部でも、大田区及び品川区に上昇又は横ばいの地点が見られた。
さらに、立川市、武蔵野市等で横ばいの地点が見られた。
平成14年地価調査に基づく東京圏の地価状況
■概況
地域経済の動向や個別の地点の置かれた状況によって地価動向に相違があり、上昇や横ばいの地点が増加した地域や新たに現れた地域が見られた。
景気の悪化による企業活動の停滞、雇用情勢の悪化、所得の減少などが土地の需給バランスに影響を与えている。
■住宅地
半数以上の地域で下落幅が拡大した。
東京区部では3年連続して下落幅が縮小し、特に東京都区部都心部の地価はほぼ 横ばいに近づきつつある。
渋谷区ではすべての地点で、港区ではほぼすべての地点で上昇や横ばいとなった。 区全体としても、港区は2年連続上昇し、渋谷区は14年ぶりに横ばいに転じた。
東京都区部においては、目黒区、大田区、江東区等10区で上昇や横ばいの地点 があり、地域的広がりを見せている。さらに埼玉県や千葉県の東京近接地域でも、さいたま市で横ばいの地点が増加し、このほかにも新たに横ばいに転じた地点が 現れた。
■商業地
大半の地域で下落幅が縮小し、東京都区部都心部の港区、中央区、渋谷区におい て上昇や横ばいとなった地点が増加した。
立川市、海老名市等で上昇や横ばいに転じた地点が現れた。
(1)東京都
住宅地は、区部都心部及び区部南西部ではわずかな下落、区部北東部及び多摩地域では年間1割未満の下落となった。 商業地は、年間1割未満の下落となった。
(2)神奈川県
住宅地、商業地ともに年間1割未満の下落となった。
(3)埼玉県及び千葉県
住宅地は、千葉県その他地域では年間1割以上の下落、それ以外の地域では年間1割未満の下落となった。 商業地は、埼玉県東京近接地域及び埼玉県その他地域では年間1割未満の下落、千葉県東京近接地域及びその他地域では年間1割以上の下落となった。
