HOME > コラム・不動産鑑定評価をもっと良く知るために > 不動産鑑定評価の基礎知識と特徴 > 不動産鑑定評価の時点修正

不動産鑑定評価の時点修正

● 不動産鑑定における基本的な価格意識とは 不動産には基本的な価格意識を持つことが最も重要だと言われています。
それは不動産の世界に全く同じ物件は存在しないということです。
地域や土地の面積、形にしても、全てが異なっているために
その不動産をしっかりと認識して価格を理解するということが
不動産鑑定には求められるのです。
また不動産は取引時点が変化すると
価格も大幅に変更されることになってしまいます。
例えば現時点ではこの程度だと市場で予測できた正常価格も、
取引する時期によっては価格が変更されることもありますから、
不動産鑑定ではこれをしっかりと提示することが求められます。
また価格に左右されるのが不動産売買のデメリットでもありますが、
最終的に売買が成立するかどうかは売り手と買い手の合意次第です。
ここが欠如しては、不動産鑑定でどれほど納得した価格を得られても
意味をなさないものになってしまいます。
また売り手と買い手の両者が合意して価格が決定するものであるため、
市場で知り得る正常価格は変更される可能性もあります。

● 不動産鑑定における時点修正とは 対象となる不動産の価格が取引時点と比較して
市場の価格と値下がりしているのか、値上がりしているのかによって
修正が行われることがあります。
これは時点修正と呼ばれ、対象となる不動産に対しては
市場の価格と照らし合わせて値下がりしていた場合に
10%ほどの減価をします。
この時点修正は市場価格に大きく左右されますので
取引にも関わってくる問題です。
そのため、市場価格で検討していた不動産価格から大きく変動する
結果となることもしばしば起こります。
このように不動産鑑定で得た結果はあくまでも現状の市場価格であり、
ここから時点修正となることも視野に入れて
検討することをお勧めします。