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不動産鑑定評価は賃貸物件の家賃にも影響する

● 賃貸物件を所有している方に有益!? 不動産鑑定評価とは 「不動産鑑定評価」という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?
これは、今現在所有している土地・建物、
あるいは所有権以外に持っている権利などの不動産に、
「どの程度の経済価値があるか」を調べるためのものです。
鑑定評価で得られる結果は、不動産の価額、すなわち価格に反映されます。
すぐに手放したい不動産を所有していない場合には
縁遠いように感じられるかもしれませんが、
不動産鑑定評価は、実は賃貸物件の賃料にも適用されるものです。

● 賃貸物件の契約と賃料 賃貸物件を貸し出そうと考えるときは、必ず「契約」を行わなければなりません。
この契約には、その物件を貸し出すための条件を記載することが常となっており、
貸し出す側・借主側双方で、家賃などの具体的な数字も確認できる書式がとられます。
物件の契約は2年更新となっているものが多く、
その際に借主から家賃の減額などを相談されるケースも多いと思われますが、
そのようなときに思い出したいのが、
先にご紹介した「不動産鑑定評価」なのです。

● 物件の価値を明確にして家賃の正当性を証明 賃貸物件用不動産をお持ちの方にとって最も懸念される事項は、
「部屋が空室になってしまうこと」ではないかと思われます。
ですから、借主の方から「近隣では同タイプの部屋がもっと安く借りられます」など、
いわゆる市場賃料を例に交渉を受けてしまうと、不安になることもあります。
しかし、この不動産には現状の家賃を設定するだけの理由がある、
ということを明確にできる不動産鑑定評価を行なっておけば、
こうした要求にきちんと反論できる余裕を生み出すことにつながります。
借主との関係を良好に保つ一助となることもありますので、
不動産の価値を明確にしておくことは、
計り知れない大きな意味があると言えるのではないでしょうか。