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相続による不動産鑑定評価で時価算定を行うには

● 知っておきたいポイント 知っておきたいポイント

不動産鑑定評価という言葉を相続時に聞くことがあるでしょう。
これは法律によって制定された国家資格を持った専門家が行うもので、土地や建物の正しい価値を示すことができます。
相続したものを売却する時、業者に査定を依頼しますが、提示された金額は何を基準に決定したのか疑問に思うこともあるはずです。
業者による査定は、お客様を対象にしたもので、算出方法は簡単な手法が用いられており、一定の水準を把握することはできますが、法的な責任がありません。
そのため、相続トラブルが発生して裁判に発展した時に、法廷で使えるものではないということです。
不動産鑑定評価は、適正な手法を用いて、市場性や費用生、収益性などを客観的に分析し、時価算定を行っていくため、公的に証明能力があるものと見なされています。

● どのように算出するのか 
どのように算出するのか
不動産鑑定評価の専門家に依頼すると、真の価値がわかりますが、どのように時価算定するのかわからないでしょう。
一般的には、3つの方法で時価算定します。
それは、収益方式、原価方式、比較方式です。
これまでは土地と建物を別々に考える原価方式が採用されていましたが、土地価格が重視される傾向にありました。
しかし、バブルが崩壊すると一体として収益性に根拠をおく収益還元法が重視されるようになりました。
一般的な業者に依頼すると、需要と供給の関係で当事者の要望が強くなり、本来の価値を見極めることが難しくなっています。
そこで公平な立場で判断してくれる専門家が欠かせないのです。
査定額が本物だと勘違いしている人もいますが、調停では効力がないため注意してください。
不動産鑑定の専門家である不動産鑑定士を選ぶ時には、資格を持っている人であれば誰でも良いというわけではありません。
依頼者のニーズを的確に判断し、アドバイスができる人を選びましょう。
そのためには、豊富な知識や経験が必要です。
また、事務的に仕事をする人よりも、心がこもったサービスを提供するところを選ぶことをお勧めします。