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相続の際、抵当権、根抵当権はどのように評価されるのか

● 相続の際の不動産鑑定評価 相続の際に、様々な相続品の評価額というものが出されますが、特に不動産の相続に関しては金額も大きくなり、権利の問題に関しても、慎重に進めなければならないため大変です。
不動産の査定価格と、鑑定評価には違いがあります。
査定価格は、不動産屋が参考価格として、そのエリアの不動産価格などと比較検討、調査をして出した価格であり、不動産の売却の際に用いる数字です。
一方不動産鑑定評価は、不動産鑑定士がきちんとした経験と、データを元に割り出した不動産鑑定評価額であり、公に通用するデータとなります。
単純に不動産を売却しようとする場合などは、不動産屋による査定価格を気にしていれば良いかもしれませんが、相続の際などは銀行を含め、役所など複数の機関との関係が生じてきますので、正式に調査された不動産鑑定評価が大切になってきます。
不動産査定価格と、不動産鑑定評価額を間違えて理解しないように気をつけましょう。

● 抵当権や根抵当権の手続き 銀行から借り入れをする際に、土地などを担保に入れることがよくあります。
しかし、そうした抵当権を元に、繰り返し、銀行と取引を続けていく場合には、毎度権利の手続きをするのではなく、根抵当権という形で、継続的にその同じ担保を用いて取引を続けられる権利を得ることができます。
相続の際に、受け継ぐ予定の土地が、銀行などに根抵当権として担保されている土地であれば、適切な手続きを踏む必要があります。
根抵当権を、そのまま有効なものとしたいのであれば、六ヶ月以内に定められた手続きを踏まなければなりません。
一方、単純に相続する対象の土地に、根抵当権や抵当権が設定されていて、銀行に対しての返済が完了していない場合などは、土地の評価額との差が大きくなってしまい、多額の相続税などを支払わなければならないケースにもなります。
様々な権利の種類や、権利の及ぶ範囲など、素人ではなかなか把握しきれないところも多いです。
調査の段階で専門家に相談し、きちんと調査をするようにしましょう。