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相続で不動産鑑定評価にかかる期間とは

● 余裕を持って準備しよう 余裕を持って準備しよう

建物や土地を相続する際に不動産鑑定評価をお願いすることがあります。
誰が相続するのか、代償金はいくらになるのかなど話し合わなければなりませんが、現金を分配するように土地や建物を分けることができないため、相続人同士で揉めることも少なくありません。
いつまで経っても話がまとまらない時は、法廷で争うこともあります。
その際に、自分の主張を述べるために不動産鑑定評価書が役立ちますが、依頼してからすぐ手元に準備できるわけではありません。
時間もかかるため、余裕を持って準備する必要があります。
計画を立てるためにもどれくらいの期間がかかるのか知っておきましょう。
まず、依頼先を探すところから始まります。
一般業者ではなく専門家にお願いすることになりますが、事務所もたくさんあるため、実績や口コミなどを参考に探すといいかもしれません。


● 1週間はかかる 
1週間はかかる

建物や土地の正しい価値は、相場水準で判断するのではなく経済情勢や地域の動向、建築規制の制限、形状や面積など様々な要因が組み合わさって市場価値が形成されているため、時間をかけて丁寧に情報収集、分析を行なっていきます。
現地調査をしたり、公的機関に調査しに行ったりなど短期間では情報収集や分析ができないということはあらかじめ知っておきましょう。
また、分析後は資料と合わせて検討し、最適な手法で評価額を算出します。
その後は鑑定評価書を作成し、依頼主が納得する内容であれば納品という流れです。
このように作業内容がたくさんあるため、2、3日では終わりません。
広さなどによっても期間が異なりますが、戸建て住宅やアパート用の土地のみであれば1週間前後、建物も一体化させて判定する場合は小規模なビルで7、8日、大規模なオフィスビルは8、9日かかるでしょう。
出来るだけ早く不動産鑑定評価書がほしいという人もいるかもしれませんが、一つ一つの作業を丁寧に的確に行なって初めて適正な価値を判断することができるのです。
法廷に間に合うように手を抜いて早く作業をすればいいというものではないため、注意してください。