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相続で不動産鑑定評価を行う際の費用について

● 知っておきたい目安 知っておきたい目安

相続時に不動産鑑定評価を専門家に依頼することがありますが、どれくらいの費用がかかるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
不動産鑑定評価は素人で行うことができず、不動産業者などでも対応することができません。
必ず不動産鑑定評価士の国家資格を持った専門家に依頼しなければならず、公的にも通用する鑑定評価書を発行してもらうことになるため、それなりに費用がかかります。
そのため、相続以外で単に時価が知りたいだけの場合などは費用が安い簡易鑑定評価や意見書を選ぶようにしましょう。
実際にかかる費用は内容によって異なりますが、土地、建物それぞれに20万から40万ほどかかるとされています。
土地と建物をまとめて依頼する場合は25万から65万円ほど、マンションや賃料の場合は30万から85万円が目安です。
このように、目安の費用も大きな差があるため、専門家に相談して見積もりを取ってもらいましょう。

● 基準をベースに決めていく 基準をベースに決めていく

不動産鑑定評価にかかる報酬額は決められているわけではなく、業者ごとによって異なりますが不動産鑑定報酬基準というものをベースに決めていきます。
評価額が5000万円未満であればその額の1%程度、5000万から1億円でも1%から0.8%が基準となり、割合が高いわけではないため、鑑定にかかる費用はそれほど高いものではないと言えるでしょう。
このように、相続時にかかる鑑定費用には目安があります。
お金はかかりますが、一般的な査定とは異なり公的な書類となるため、裁判所や税務署などの公的機関に提出できる資料となります。
法廷でも自分の主張を有利に進めていくことが可能になるでしょう。
費用を抑えるのであれば簡易鑑定評価や意見書が有効ですが、簡易鑑定評価は家族内での参考資料として活用したり、意見書は現地調査を行わずに時価を算出するものであるため、第三者へ提出する資料としては証拠能力が低くなります。
そのため、上手に使い分けることが大切です。
失敗しないように使用用途を明確にした上で、専門家に一度見積もりを依頼してみてはいかがでしょうか。