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相続時の不動産鑑定評価におけるワンルームマンション

● ワンルームマンションも相続税の課税対象 ワンルームマンションも相続税の課税対象
ワンルームマンションも相続税の課税対象になるかもしれません。
相続時におけるワンルームマンションの評価額について知っておきましょう。
相続税評価額の計算は、土地の評価額と建物の評価額を足したものになります。特に、千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区の都心5区は、商業地域であるため、土地価格が格段に高い傾向にあります。
そのため、ワンルームマンションのように土地の持分の面積が少なくても、相続税評価額は大きくなるのです。
土地だけで基礎控除額に近い相続税評価額になる可能性があります。
土地価格の高い地域にあるワンルームマンションは、地価の価格変動による影響が大きいです。
例えば、渋谷区にある中古ワンルームの場合、専有面積24平方メートル、総戸数24戸、敷地面積約220平方メートル、路線価403万円だとすると、土地の評価額は403万円平方メートル×220平方メートル÷24戸といった計算式になり、3,694万円となります。
建物の評価額は、渋谷区の固定資産税評価額の平均である6.6万円×244244平方メートル×1.2と計算します。
この時の1.2とは共用割増で、固定資産税の建物評価は共用部分の面積を含むため、20%増と仮定した場合です。

● 土地評価が1割上がると 土地評価が1割上がると
渋谷区の例で土地価格が現行の403万円から1割ほど上がると、土地評価額は約369万円増しになり、基礎控除額をオーバーしてしまうでしょう。
このようにマンションの相続税評価には、土地の価格、持分としての土地面積、建物の広さによって左右します。
また、投資用のワンルームマンションは収益還元法による収益価格が重視され、不動産鑑定評価に当たっては賃貸借契約書が有用な資料となるはずです。
ワンルームマンション以外にも相続対象となる金融資産などがある場合が多いため、相続税評価額がどれくらいになるのかを一度確認してみてはいかがでしょうか。
タワーマンションやヴィンテージマンションも相続税の課税対象となる可能性があるため、注意しなければなりません。