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相続での裁判における不動産鑑定評価の効果とは

● 簡単には解決できない問題  簡単には解決できない問題

相続問題は裁判に発展するケースも少なくありません。
親族が亡くなり、誰がどの遺産をどれだけ相続するかを身内で話し合うことになりますが、遺産分割協議は相続人の合意が必要になり、お互いの主張が異なると仲が良かった親族でも関係がこじれてしまうことがあるのです。
身内だけの話し合いで意見がまとまらない、お互いに譲らない場合は家庭裁判所の調停や審判に持ち込まれます。
相続税の申告も10ヶ月以内と決まっているため、何年も話し合いを続けたり放置したりすることはできません。
裁判に発展するケースでは遺産が5千万円以下で多く、不動産と預金の規模であっても争う場合が多いです。
特に土地や建物はお金のように物理的に分けることができないため、簡単に話がまとまることはありません。
裁判に発展した際は、自分の意見を有利に主張したり、相手の意見が間違っているということの証明が必要です。
専門家に依頼することになりますが、土地や建物の分配を争うときは不動産鑑定評価を依頼しましょう。


● 法的にも有効 
法的にも有効

不動産鑑定評価は真の価値を証明するもので、資格を持った専門家が不動産鑑定評価を行うため、法的にも有効な書類となります。
建物や土地は価格が大きいため、少しでも間違っているとあらゆる金額に影響を与える恐れがあります。
弁護士が不動産鑑定評価をすることはできず、どのような評価を行うかによって説明力や証明力が違ってくるため、必ず鑑定士の資格を持った専門家に依頼することが大切です。
一般的な不動産業者が行う査定書は裁判では説得力がありません。
また、鑑定士が作成した意見書や報告書よりも鑑定評価書の方が効果はあります。
弁護士と訴訟の方針を踏まえ、法廷で自分の主張に有利な鑑定書を作成もらう必要があるのです。
根拠を持って明記された書類は武器となります。
費用はかかりますが、欠かせない書類です。
このように、不動産鑑定評価書は裁判では大きな効果を発揮する書類です。
人生の中で何度も依頼することがありませんが、得られる効果を知り安心して依頼できる専門家を探してみてはいかがでしょうか。