相続で不動産鑑定評価を検討した方が良い土地とは

● 路線価や倍率方式以外の方法

土地や建物を相続する際は、相続税を申告しなければなりません。
相続税の求め方は路線価が基準とされていますが、不動産鑑定評価を依頼した方が節税対策になることもあるため、損をしないように、しっかりと見極めて依頼することが大切です。
なぜ、節税対策になるかというと、路線価は機械的に判断しますが不動産鑑定評価は土地の個別性を反映して真の価値を算出することができるからです。
何千万円も評価額を引き下げられた事例もあります。
本来支払うべき相続税を大きく上回ることがないように、専門家に依頼してみてはいかがでしょうか。
しかし、不動産鑑定評価は、どのケースにでも有効というわけではありません。
財産評価基本通達では路線価や倍率評価を用いるのが原則であるため、全ての土地、建物に不動産鑑定評価を適用することは難しいということを知っておきましょう。

● 依頼した方がいい土地とは

不動産鑑定評価を検討した方がいいのは、特殊な土地だった場合です。
不整形地で路線価などを利用できない場合や、道路との雪道が悪い、土壌汚染されているなど、特殊な土地の場合は依頼を検討してみてください。
また、墓地の隣にある土地なども検討した方がいいです。
このような、特殊な条件の土地を路線価や倍率方式を用いて算出すると、市場価値とかけ離れた結果になることがあり、課税の公平性を失います。
万が一、路線価による評価で申告をしてしまい、後から本来の時価と大幅に違うことに気がついた場合は、更生請求を行いましょう。
評価書を添付して請求することで還付を受けることができます。
また、その評価は資格を持った専門家しか行うことができないため注意が必要です。
素人では専門的な知識がないため算出することはできないと分かりますが、中には一般的な不動産業者にお願いをしてしまうケースがあります。
一般業者は売買時の価格を査定することはできても、真の価値を算出することはできないため、専門家に依頼しなければならないのです。
間違えると手間と時間が増えるだけであるため、依頼先の選定を間違えないようにしてください。