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相続における奥行距離の不動産鑑定評価とは

● 土地の評価は難しい 土地の評価は難しい

不動産鑑定評価は素人では適切に行うことができません。
なぜなら、土地は条件がそれぞれ異なるからです。
大きさはもちろん、形状も異なります。
全く同じ特徴を持っている土地はないため、素人では完璧に不動産鑑定評価をすることはできないのです。
単純な土地はシンプルな計算方式で済みますが、奥行きのある土地を相続することもあるでしょう。
正方形の土地と奥行きのある長方形の土地は、補正が必要になるなど求め方が変わってきます。
土地を相続する場合は、不動産鑑定評価士に依頼し、正しく相続税を申告しましょう。
間違った申告をすると、必要以上に相続税を支払う恐れがあります。
そうならないように、プロにお願いすることが大切です。

● 評価額を下げるために補正することもできる 評価額を下げるために補正することもできる

奥行距離が長い土地は評価額を下げるために補正することが可能です。
その補正を行う際に奥行価格補正率というのも用います。
この数値は国税庁のホームページでも確認することができますが、一般的には0.8から1.0です。
最大2割ほどの評価額を減額することもできるため、奥行距離が長い土地は必ず補正しましょう。
奥行距離が一様の場合は路線価×地積×奥行価格補正率という計算をします。
奥行距離が一様ではない場合には、間口距離×奥行距離という計算をしますが、この時の間口距離というのは道路に接している部分の長さのことです。
奥行距離は想定整形地と不整形地の面積÷間口距離で得た平均的な奥行距離の数値を比べて小さい方を採用します。
この時の、想定整形地とは不整形地全域を囲んだ路線に面する土地です。
土地は複雑なカーブが多かったりと、簡単に想定整形地の作図をすることができません。
複数、想定整形地を作って、最も地積が小さいものを採用するなど手間がかかる作業です。
専門知識も必要になるため、素人で作図するのは控えてください。
条件によっても求め方が異なるため注意しましょう。
また、不動産鑑定評価は評価する人によって納税額が変わってきます。
そのため、実績があり、信頼できる不動産鑑定評価士にお願いすることが大切です。