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不動産鑑定評価による相続の分筆登記とは

● 分筆登記に必要な境界確定測量 分筆登記に必要な境界確定測量

不動産を相続する際に、分筆登記という言葉を聞くことがあります。
相続を経験したことがない人は聞きなれない言葉ですが、これから相続する予定のある人は、スムーズに相続手続きをするためにも、分筆登記について知っておくことが大切です。
分筆登記は、一つの土地をいくつかの土地に分ける手続きを言います。
例えば、一つの土地を等しく4つに分けるとき、新たに3つの土地を切り出すことになるため、分筆する登記ということになるのです。
一つの土地からいくつかの土地に分けるだけという簡単なイメージを持っている人もいるかもしれませんが、注意点があります。
それは、分筆登記はいつでも自由にできるわけではないことです。
まずは、境界確定測量の手続きが必要です。
これは、隣の土地の所有者を含めて、境界を決めて測るもので、隣接している土地の所有者の同意がなければ分筆登記を行うことができません。
この同意を得るのに時間がかかることも少なくありません。
相続者間のトラブルが発生する可能性も考えられるため、注意してください。

● 境界確定測量を依頼しよう 境界確定測量を依頼しよう


境界確定測量は、個人で行うことは難しいです。
不動産鑑定評価など土地の鑑定に関する専門知識があるひとや、機材を持っていれば個人でも行うことができますが、一般的には不動産鑑定評価士や土地家屋調査士に依頼します。
適切に測定してもらうためにも、不動産鑑定評価士などの専門家に依頼することが大切です。
専門家に境界確定測量をしてもらった後は、分筆登記の手続きに必要な書類を準備していきましょう。
境界確定測量と同時に書類集めをしておくとスムーズです。
必要な書類は、隣接した土地の所有者の確認書、地積測量図、現地の案内図の3つです。
代理人が手続きを行うのであれば委任状も用意してください。
この登記が完了するまでの期間は1、2週間ですが、境界確定測量は最低でも3ヶ月ほどはかかります。
相続してからすぐに土地を売却したい場合は、測定せずに売ろうとする人も中にはいますが、売却価格が低くなるため、測定することをお勧めします。